今回のこのコラム連載は、ファイナンシャルプランナーとして、社会保険労務士として、障がいを持つ子の父親として、私が何を感じ何をしてきたのか?そして、障がいを持つ子の親が知っておくべきことは何か?という視点で執筆していきたいと思います。

 

 ファイナンシャル・プランナーとして、結婚したばかりのご夫婦のご相談を受けると将来について目を輝かせながら語っていただけます。「将来、子どもは3人欲しい」、「子どもには野球選手になってほしい」、「大きくなったら一緒に買い物に行きたい」等々。しかし、そこで自分の子どもに障がいを持った子が生まれてくることを想定していらっしゃるケースはほとんどありません。想定していたとしても、口に出すことはほとんどないと思います。

 

 しかし、事実として障がいを持った子が生まれてくる可能性はどのご夫婦にもあります。芸能人であろうが、スポーツ選手であろうが、国際的な要人であろうが関係ありません。私の息子(4歳)も自閉症という発達障がいを持っていますが、私自身、自分に障がいを持った子が生まれてくるなんて全く考えていませんでした。それは、他人ごとでしたし、ドラマの中の話でした。

 

 まず、障がいを持つ子が生まれると多くのご夫婦が「なぜ自分の子が?」「これからこの子の将来はどうなるの?」「私たち夫婦の未来はどうなるの?」というような、いわゆるネガティブな考えに陥ります。そして、その考え方が最悪の場合、自殺や子どもを殺してしまうというような悲劇を招いています。つまり、そのような考え方を持っているとこれからの人生に希望や光を感じることは難しいということです。

 

そんな中、障がいを持つ子が生まれてきた家庭が、今後の人生に希望を持ち明るく生きていくためにまず必要なことは何かというと、一つ事実に対して自ら選択をするということです。その選択は、子どもの障がいを「受容する」という選択です。ここで強調させていただきたいことは、これは親(自分)の選択であるということです。その選択の結果が現在の自分であり、これからの選択が自分の未来を決めるということです。そして、「子どもに障がいがある」ということは変えられない事実で、変えることができることは自分の考え方と行動です。つまり、大切なことは、焦点を当てるべきことは変えられない事実ではなく、変えられる自分の考え方と行動であるということを知るということです。

 

 子どもの障がいを受容できずに悩んでいる人が、簡単に子どもの障がいを受容するといことは出来ないかもしれませんが、もし、これからの自分の人生を明るく希望に満ちた人生にしたいのであれば、覚悟を決めて、自分の考え方をポジティブで前向きなものに変える選択をしなければなりません。

 

世の中に当たり前のことなど何もありません。そもそも、子どもができずに悩んでいるご夫婦もたくさんいらっしゃいます。そんな中で、子どもを授かり、母親のお腹の中で育ち、この世に生まれたてきた事に、まず感謝をしなくてはいけないのではないでしょうか?そして、実はこの感謝の気持ちを持つか持たないかも、親の選択です。

 

 子どもの障がいを受け入れるも受け入れないも、すべては親(自分)の選択です。そして、変えられるものは、その自分の選択だけで、子どもに障がいがあるという事実を変えることはできません。つまり、「子どもの障がいを受け入れていない自分」を「子どもの障がいを受け入れている自分」に変えることはできるということです。そして、その「受け入れる」という選択をし、これからの未来についてポジティブな考え方を選択しているご夫婦は、明らかに前向きな人生を歩んでいらっしゃいます。

 障がいを持つ子がいらっしゃる家庭のライフプランは、その選択をすることからすべてが始まると思います。

 

【参考】

発達障がいについての定義ですが、発達障害者支援法の第2条にて以下のように規定されています。

発達障害者支援法の第2条

 

そして、各障がいについて厚生労働省のHPでは以下ように定義されています。

各障がいについて

 

 

 いずれにしても、脳の機能に何らかの障がいあるということですが、まず100人いれば100通りの特徴があるということは知っておいていただきたいと思います。

 

 

2013年01月12日(土)
FP社会保険労務士事務所 柔コンサルティング
代表 平野 厚雄